LINSTOR GUIを使ってみる

LINSTORはlinstorコマンドを使って操作します。
かなり強力な入力支援の機能があり、途中までコマンドを入力した状態でTABキーを押すとコマンド名を補完してくれたり、次に入力すべきパラメータを表示できます。また–helpを入力すると、コマンドの使い方を教えてくれるので、操作に慣れるとマニュアル無しに使うことができます。

とはいえLINSTORにあまり触ったことが無かったり、メンテナンスのために操作をしなければならない場合、コマンドよりWeb GUIから操作した方が便利な場合もあります。

LINBITはWeb GUIの操作ツールとしてLINSTOR GUIを開発しています。本稿ではLINSTOR GUIについて使い方を紹介します。

入手方法

DRBDやLINSTORと同じくGitHubでソースコードが公開されています。もしUbuntuを使っている場合にはLINBITのリポジトリからバイナリーを入手することができます。

apt add-apt-repository ppa:linbit/linbit-drbd9-stack
apt install linstor-gui

RHEL系のOSを使っている場合にはLINBIT社とサポート契約を結ぶか、デモライセンスを申請することでyum(dnf)のリポジトリ情報を入手でるので、yum(dnf)コマンドでLINSTOR GUI(linstor-gui)が簡単にインストールできます。

LINSTOR GUIはLINSTOR Controllerと連動します。GUIはLINSTORのコントローラーノードにインストールして下さい。

利用方法

Webブラウザーを使って、コントローラーノードのIPアドレス、3370番ポートにアクセスして下さい。例えばコントローラーノードのIPアドレスが192.168.3.8ならば、http://192.168.3.8:3370になります。
アクセスすると次のような画面が表示されます。

左にメニューが表示され、リソースグループやリソース、ボリュームの管理がGUIから行えます。

主なメニューを紹介します。

  • Dashboard
    全体のデータを俯瞰してみる画面
  • Inventory
    • Nodes
      ノードの設定表示や変更を行う。ノードの追加、削除も行える
    • Controller
      コントローラーの設定の表示や変更
    • Storage Pools
      ストレープールの表示や変更。ストレージをLINSTORに追加する場合に使用する
  • Storage Configuration
    • Resource Groups
      リソースグループの表示や変更
    • Resource Definitions
      リソースが属しているリソースグループの定義する
    • Volume Definitions
      ボリュームが属しているリソースグループとボリュームのサイズを定義する
    • Resources
      リソース定義(Resource Definitions)を元にリソースを作成
    • Volumes
      定義されたボリュームの表示。デバイス名やデータのサイズがわかる。

InventoryメニューにあるNodes(ノード)のやストレージプール(Storage Pools)は、LINSTORを動かすノードのハードウェア構成を大きく変更した時に利用します。デバイスを作成したり、削除するといった操作は、Storage Configurationの各メニューを使います。

詳しい使い方については、次回の記事で紹介します。