DRBDとPacemakerの2038年問題について
2038年問題は、32ビット変数で定義されているUNIX時間の制限から派生する問題で、多くの技術者にとって気になる話題です。
先日、あるユーザーからこの問題がDRBDとPacemakerにどのように影響するかについての質問を受けました。この疑問に答えるために、DRBDとPacemakerシステムを開発しているLINBIT社に問い合わせてみたところ、明確な情報を得ることができました。
DRBDについて
DRBDについて言えば、2038年問題の影響は一切ありません。DRBDはタイムスタンプに使用される time_t
型を扱わないため、問題が発生することはありません。DRBDが使用するタイムアウト設定は、カーネル内部で用いられる jiffies
という時間単位に基づいており、これは2038年のオーバーフローに関与しません。したがって、DRBDユーザーは2038年問題について心配することはありません。
Pacemakerについて
次に、Pacemakerについてですが、64ビットシステム上では time_t
型のオーバーフローは発生しません。これは64ビットシステムが時間値を格納するためにより大きなデータ領域を使用するためです。そのため、システムが64ビット環境で動作している限り、2038年以降も正常に動作し続けることが保証されています。
結論
以上の情報により、DRBDとPacemakerをお使いののユーザーに自信を持って「2038年問題を心配する必要はありません」とお伝えすることができます。DRBDとPacemakerはどちらも、現在の技術環境において長期的に安心して使えるソリューションです。