Pacemaker 1.1.19のサポート開始

Pacemake 1.1.19の特徴

LINBITのPacemakerのレポジトリが更新され、Pacemaker 1.1.19も利用できる ようになりました。Pacemaker 1.1.19とこれまでの1.1.15との違いについて 説明します。

なお、Pacemaker 1.1.19をインストールするには現在のところは、LINBITの レポジトリを次のように記述する必要があります。この設定が無いと、1.1.15の バージョンがインストールされます。

[corosync2x]
name=csync2 (LINBIT repo)
baseurl=http://packages.linbit.com/<ハッシュコード>;/yum/rhel7/pacemaker-1.1.19/x86_64/
gpgcheck=0

 

■サポートスタックの変更

Pacemaker 1.1.19はCorosync 2.0との組み合わせのみをサポートします。
Corosync 1.*、Heartbeatのサポートは終了しました。

 

■パラメータの一部変更

property cib-bootstrap-optionsのいくつかのパラメータがワーニングの 扱いになります。これは過去の互換のために残されていたパラメータで、 次のPacemaker バージョン2.0では使えなくなります。

これまで推奨してきたパラメータで影響があるのは、default-resource-stickinessです。
1.1.19では次のように変更してください。

<1.1.15迄>
property cib-bootstrap-options: \
    default-resource-stickiness=200 \
    stonith-enabled=false \
    no-quorum-policy=ignore
     ....
<1.1.19から>
property cib-bootstrap-options: \
    stonith-enabled=false \
    no-quorum-policy=ignore
    ....
rsc_defaults rsc-options: \
    resource-stickiness=200

 

propertyの中から削除して、rsc_defaultsに定義しなおします。パラメータ名も default-resource-stickinessから頭の「default-」を外してresource-stickinessに変えます。

 

■crmコマンドのパラメータの一部変更

crmコマンドのパラメータが一部変更されました。一例としてresource migrateについて説明します。これまではresouce migrateにはノードの指定は不要でしたが、1.1.19からはノードを指定しないとエラーになります。

[root@nfs1 ~]# crm
crm(live)# resource
crm(live)resource# migrate rg_nfs nfs1
INFO: Move constraint created for rg_nfs to nfs1

これはnfs1、nfs2というノード名のNFSクラスターでnfs2からnfs1へリソースグループrg_nfsを移動する例になります。