
2026年10月20日~21日にかけて、Apache Tomcat、Node.js、およびOracle Java(Java SE)に関する深刻な脆弱性情報が各ベンダーより公表されました。
※PHPについてはこちらの記事で解説しています。
弊社にてサポートを提供している高可用性クラスタソフトウェアおよびSDS(Software-Defined Storage)製品群(DRBD、Pacemaker、Corosync、LINSTOR)につきまして、これらの脆弱性による影響と必要な対応状況をご案内いたします。
概要(結論)
- DRBD、Pacemaker、Corosync: 本脆弱性の影響を受けません(対応不要)。
- LINSTOR: Javaを利用しているため、OSのJavaランタイムのアップデートが必要となります。
各プロダクトの詳細な状況は以下の通りです。
1. LINSTORへの影響と対応方法(影響あり)
LINSTORは、システムを管理する linstor-controller および各ノードで稼働する linstor-satellite がJavaで実装されています。そのため、今回のOracle Java(JSSE等)の脆弱性の影響を直接受けます。
【必要なご対応】 LINSTORが稼働している各ノードにおいて、以下の対応をお願いいたします。
- OSのパッケージマネージャー(
yum,apt等)を使用し、Javaランタイム(OpenJDKなど)をパッチ適用済みの最新バージョンへアップデートしてください。 - アップデート後、LINSTORのサービス(
linstor-controllerおよびlinstor-satellite)を再起動し、新しいJava環境を適用してください。
💡 安心・安全なアップデートのためのポイント LINSTORは構成管理を行う「コントロールプレーン」であり、実際にデータの同期やディスクの読み書きを行う「データプレーン」であるDRBDとはアーキテクチャが完全に分離されています。 そのため、LINSTORのサービスを再起動している間でも、カーネル内で動作するDRBDのレプリケーションや、上位アプリケーションからのストレージI/Oが停止することはありません。システムのダウンタイムを発生させることなく、安全にJavaのアップデートを実施いただけます。
2. DRBD、Pacemaker、Corosyncへの影響(影響なし)
以下のソフトウェアにつきましては、今回の対象となっているJava、Node.js、Apache Tomcatの実行環境に依存するアーキテクチャではないため、本脆弱性の影響を一切受けません。製品単体への緊急パッチ適用などは不要です。
- DRBD: LinuxカーネルモジュールとしてOSの深部(カーネル空間)で独立して動作するため、影響を受けません。
- Pacemaker / Corosync: C言語およびC++をベースに開発された軽量で高速なデーモンプロセスであり、JVMや当該ミドルウェアを必要としないため影響を受けません。
まとめ
今回の脆弱性に関しましては、「LINSTORをご利用の環境においてのみ、OS標準の手順に従ったJavaのアップデートとLINSTORサービスの再起動が必要」となります。DRBD等を利用したシステム全体の停止は伴いませんのでご安心ください。
本件に関しまして、ご不明な点やアップデート手順に関するご質問がございましたら、弊社のサポート窓口までお気軽にお問い合わせください。